住まいの絵本館に所属する一級建築士の方々を講師に迎えての全4回連続講座「住まいの絵本と出会う 絵本から読みとく暮らしの文化」が、2月15日(木)で終了しました。
第1回目「住まいの絵本の魅力」では、その定義や分類を学びました。家や建築のみならず、家族や設備、住環境やインフラなどがテーマの本も全て住まいの絵本に定義されるとのことで、さまざまな絵本を紹介していただきました。また講師の北浦かほる先生の子ども部屋研究についてのお話もあり、日本と欧米の文化の違いがどのように絵本に反映されているか知ることが出来ました。
第2回目と第3回目では「住まいの絵本からみた暮らしの中の音」をテーマに、生活の中で感じる音が描かれた絵本をたくさん紹介していただきました。素敵な音や心地よい音を楽しむと共に、不安な音や怖い音も生きていく中で必要なのだと考えさせられる内容でした。また参加者が住まいの絵本を1冊選んで感想文を発表する宿題があり、それぞれが感じたことを共有し合える時間となりました。
最終回では「暮らしを豊かにする音を考える」をテーマとして、グループに分かれて絵本を読み合うワークショップを行いました。どのテーブルからも、絵本を読んで共感したり質問し合ったりする楽しそうな声が聞こえてきました。講座終了後は、展示している絵本を参加者が手に取り、「読みたくなった」と次々と借りられました。
この講座では、普段から親しんでいる絵本が「住まい」という視点から読むと全く違う顔があるとわかり、新しい楽しみ方の発見がありました。また発行された年代や地域によって、生活や家族のあり方に対する考えが違い、絵本を通してその時代や習慣を感じることが出来ました。多様な文化と繋がっている絵本の奥深さに触れることが出来て、素敵な時間となりました。