慶応大学教授であり文部省生涯学習審議会図書館専門委員の糸賀雅児氏によるホットな情報。
生涯学習審議会は、「望ましい基準」についての報告をまとめ、これからの図書館のあり方を示した。また日本図書館協会の町村図書館活動推進委員会では、情報技術を活用し図書館を中心としたまちづくりで地域を活性化する「Lプラン21」という21世紀の図書館振興をめざす政策を提言した。
地域電子図書館の構想は、情報化で広がる生涯学習の展望について紙媒体による資料(情報)と電子化された資料(情報)を有意義に連携させる「ハイブリットなサービス」の必要性や住民の情報リテラシーの育成支援等を指摘している。具体例を描いた報告が『2005年の図書館像』として文部省でまとめられ、資料提供から情報提供へさらに情報発信へと発想の転換が求められている。当面の課題は、現職図書館員の再教育であり、PCの操作に止まらずインターネットの活用方法や情報の選択・発進などに対応しうる研修が急務である。
また、図書館電子化にあわせた著作権法も2002年の改正の見通しで、例外規定の拡大や著作物の使用料の集中契約システム、公衆送信・インターネットのプリントアウトなど具体的な検討を行う予定である。
すべての研修に参加し強く感じたことは、時代の動きは、図書館に新しいサービスを要求し、専門職である司書もまたそれに対応すべき新しい知識・技術を必要とされることである。日々の自己研鑚と先を読む力を身につけていたいと思う。