国立国会図書館総合目録ネットワークについて

 

総合目録とは

国立国会図書館総合目録ネットワークは、同館と全国の主要な公共図書館の所蔵資料を一挙に検索できる、とても便利なシステムです。このネットワークは、平成10年度から国会図書館の事業として本格的な運用を開始しました。

このネットワークの書誌データベースは、国会図書館でシステムを管理する集中型で、各公共図書館資料資源の共有化、書誌サービスの標準化と効率的利用、全国的な相互貸借の支援などを目的として運営されています。

 

参加館

このネットワークに参加を希望する図書館は、国会図書館に申請して承認を受け、ユーザーIDとパスワードを取得することが必要です。

参加館は、都道府県立図書館及び政令指定都市立図書館の68館です。そのうち実際にデータを総合目録に提供しているのは、現在のところ34館で、他はデータ検索のみの参加となっています。当館でも、テストデータを提出して検証中で、近々すべての書誌データを提供できる見込みです。

今年10月から新たに、市区町村立図書館と政令指定都市立図書館分館が、データ検索館として参加できることになり、443館が新規参加の予定です。県内の参加館は、次の10館です。

福島市立図書館、郡山市中央図書館、須賀川市図書館、白河市立図書館、喜多方市立図書館、いわき市立中央図書館、船引町図書館、小野町ふるさと文化の館図書館、大熊町図書館、岩瀬村図書館

 

検索可能なデータ

国会図書館、及び実際にデータ提供している34館の基本書誌データ総計約6百万件を検索することができます。データベースは、ジャパンマークを基本書誌として構築されており、データ提供館の所蔵をそれに付記する形になっています。ジャパンマークにない書誌については、それを最初に送付したデータ提供館のデータが基本書誌になります。

また、この総合目録の収録対象は当面、原則として和図書のみです。従って明治期以降に国内で刊行された図書が中心で、逐次刊行物や洋書は含まれません。ただし、ジャパンマークが作成されている国内刊行洋書、非図書資料は収録されています。また、データ提供館のデータが基本書誌になっているものには、近世の和古書や郷土資料なども一部含まれています。和図書かどうかの判断は各館にまかせており、統一した基準を国会図書館で示していないことが、その原因になっているようです。

なお、ジャパンマークは従来、図書と逐次刊行物で別々にフォーマットを作成・維持していましたが、平成14年度から統一されることになりました。この改訂に伴い、総合目録の収録範囲も変更になる可能性があります。

 

検索上の注意点

各図書館から提供された書誌データは、機械的にゆるやかな同定処理を施している関 係上、完全な書誌同定は困難です。したがって、同一の書誌でも別書誌であるかのよう に検索画面に並んで表示される場合が、多々ありますので、注意が必要です。一覧画面 から個々の書誌データを開いて見て、同一書誌かどうか確認して下さい。 検索方法は検索画面を開いていただければ、通常のコンピュータ蔵書検索のそれとほ ぼ同じなので、すぐに使いこなせると思います。こまかな仕様は、総合目録ホームペー ジの検索ガイド欄にわかりやすく説明されていますので、ヘルプ代わりに参照して下さ い。なお、いずれの検索画面でも絞り込みの機能はなく、今後も付与される予定はあり ません。書名中キーワードを複数入力すると、レスポンスにかなりの時間を要し、3つ 以上はタイムアウトになります。

 

相互貸借申し込み

総合目録参加館間では、相互貸借について統一した協定は結んでいません。従って、検索した資料を借用依頼する場合は、必ず事前に当該館への申し込み方法や規定を、相互貸借情報欄で確認して下さい。

共通書式での貸借依頼を受け付けている館では、ファックスでの申し込み用紙をプリントアウトできます。Eメールで申し込み可の館も数館あり、それぞれ貸借依頼選択画面に案内があります。

利用にあたっては、全国公共図書館協議会が定めた、公共図書館間資料相互貸借指針を厳守願います。特に、まず近くの図書館へ依頼する、という原則を守り、特定の館に申し込みが集中することがないようにして下さい。

以上、総合目録の概要を説明しましたが、最近「国立国会図書館総合目録ネットワークシステムマニュアル」が同館から発行されましたので、詳しくはこの本を参照して下さい。