平成14年度「あづま号」「親子読書文庫」の巡回について

 

図書館未設置町村の図書館活動の振興や文庫活動支援のため、県内を定期的に巡回している移動図書館「あづま号」と「親子読書文庫」ですが、平成14年度から、今までと巡回方法等が変わりますので、簡単にご紹介します。

 

あづま号

福島県立図書館の移動図書館車「あづま号」は、県内の図書館未設置町村を巡回対象として、巡回を希望する町村の公民館に年2回巡回しています。この巡回方法が、平成14年度より一部変更になりますのでご紹介します。

巡回方法の変更

これまでは、町村の公民館を個別に巡回していましたが、14年度より複数の町村をまとめて巡回することとなりました。そのため、巡回時期によっては、近隣の町村の公民館まで公民館の図書担当の方があづま号の資料を受け取りに来ていただく必要があります。ただし、地理的事情等により、従来どおり個別に巡回する町村もあります。

研修会の実施

巡回時に、各町村の公民館図書室担当者等を集めて、図書室運営や図書館設置に関する研修会を実施します。この研修会は、教育事務所の公民館担当職員と行うものです。公民館図書室は、町村によって大きな差がありますが、少しでもこの差を解消し、図書館設置を推進したいと考えています。この研修会は、あづま号の前期巡回に合わせて年一回開催します。

貸出冊数上限の緩和

あづま号の資料の貸出冊数の上限は、これまで町村の人口毎に三段階だったものを二段階とし、また貸出冊数の上限も緩和しました。

おおむねこのような変更となります。なお、巡回回数は従来どおり年2回です。県立図書館移動図書館車「あづま号」は、県立図書館が館外奉仕事業の一環として行っている事業です。あづま号の利用を通して読書活動の振興を図り、県内全ての町村に図書館が設置されるよう巡回を続けています。これからも県内のすべての地域での、読書施設のより一層の充実をめざして事業を進めてゆきます。

 

親子読書文庫

「親子読書文庫」は、親と子の読書をとおして家庭の中に読書習慣を形成し、豊かな情操と心身の健全な成長を図ることを目的とした事業です。図書館未設置町村内の文庫を対象に、親子読書文庫活動の推進に適当と思われる文庫を指定し、各町村の文庫支援体制が整うまでの期間、巡回による資料の援助・運営相談を行ってきました。目的、指定対象は変わりませんが、平成14年度より支援の方法が次のように変更になります。

指定期間の変更

町村の文庫支援体制が整うまでの期間を約3年と考え、指定期間を3ヶ年としていましたが、平成14年度より、指定期間を単年度とし、年度毎に申請を受け付けます。各町村の実情に合わせて指定期間の更新も考えています。ただし、同一文庫が連続して指定を受けられる期間は3年が上限です。

巡回および配本方法の変更

各文庫への直接巡回はいたしません。配本・回収は宅配便を利用し、各公民館を経由して行っていただくようになります。(その際の送料は県立図書館が負担いたします。)配本は年1回(5月)のみ、または年2回(5月・11月)のどちらかを希望することができます。

貸出セットの変更

1セットを100冊とし、各文庫2セット(200冊)以内をセット単位で貸出します。セット内容は対象年齢に合わせて三段階(乳幼児・幼児・児童向け)から選択できます。

研修会の実施

あづま号の2回目の巡回時に併せて年1回開催します。公民館の図書室担当者や文庫関係者を対象に研修および情報交換の場を設け、今後の文庫活動に役立てていただきたいと思っています。同時に各文庫からの運営相談等にも応じていきます。

ひとつでも多くの文庫が、自立し円滑な活動を持続できるように、今後も支援を続けていきたいと考えております。