「中島健蔵(なかじま・けんぞう)生誕100年記念~中島文庫展」について
評論家、仏文学者として活躍した中島健蔵氏は、戦後を代表する文化人の一人です。
「中島文庫展」では、中島氏の生誕100年を記念して、没後、当館に寄贈された、氏の著書を含む貴重な蔵書を展示、紹介します。期間は、平成15年10月14日火曜日から12月27日土曜日。場所は、図書館入口脇の展示コーナーです。
中島健蔵について~人物紹介
明治36年(1903)2月21日東京に生まれる。東京高師付属中学、松本高校を経て、東京帝大仏文学科を卒業、昭和9年東大講師となる。
昭和10年、福島市出身の大原京子と結婚。その後、野兎(やと)病の権威である義父大原八郎の影響を受け、中学時代に関心を持っていた細菌学への興味が復活。戦後、日本細菌学界に入る。
昭和20年日本文芸家協会を再建し理事となる、同23年日本比較文学会を創立、著作権問題の解決を目指し、同29年それらの功績により菊池寛賞を受ける。多数の学会、団体に関係し、戦後の文化活動の軸となる。
その後も、日本中国文化交流協会を設立、日中国交回復の機運を高めるため尽力したほか、チャタレー裁判では、特別弁護人として表現の自由のため努力、昭和36年アジア・アフリカ作家会議日本代表となる、同48年放送文化賞を受けるなど、各方面にわたって活躍する。
昭和54年(1979)6月11日肺ガンのため死去。
蔵書は、夫人のご好意により「中島文庫」として当館に寄贈される。
中島文庫について
蔵書内容は、文学、音楽、美術、語学などを中心とするが、中学時代から熱中した地質学・鉱物学や細菌学、機械・写真など自然科学系の図書も多く、その範囲は多岐にわたる。
福島県立図書館・時事コーナー
今回は、芸術の秋にちなみ、映画の本を特集いたします。小津安二郎監督生誕100年を記念し、監督についての本なども展示いたします。
どうぞ、映画の世界をお楽しみください。
期間:平成15年10月14日(火曜日)から12月27日(土曜日)まで。場所は公開図書室です。
本に関する名言 21
読書とは、最も簡単で、最も効果的な美容術であり、若返りの法だと言いたい。
-川上徹太郎「読書論」より