平成25(2013)から平成27(2015)年度に紹介した「お薦めの1冊」

 

『メディアにむしばまれる子どもたち 小児科医からのメッセージ』

田澤 雄作/著 教文館 2015年

私達の生活を便利にするパソコンやスマートフォンなどの電子メディア。しかし本書では、子どもにとって電子メディアとの過剰な接触は「慢性疲労」をもたらす怖れがあると警鐘を鳴らします。小児科医として子ども達と向き合ってきた著者が、実際の事例を基に問題の核心を明らかにしながら、解決・回復の筋道を示しています。

子ども達が生きる土台をしっかりと作るために、私達大人は何をするべきか。子どもに関わる全ての大人に読んでほしい一冊です。

2016年3月22日(火曜日) vol.142掲載

 

『音とことばのふしぎな世界』

川原繁人/著 岩波書店 2015年

本書では、私たちが無意識に感じている音のイメージを音声学的に解き明かします。また、未知の言語を記録して研究する手法や刑事ドラマでおなじみの声紋分析の仕組みなども紹介しています。

近年では言葉や声を失った人の福音となる「マイボイス」の開発に関わるなど、実は身近で有用な音声学について興味深く学べる一冊です。

2016年2月22日(月曜日) vol.141掲載

 

『いじめゼロを目指して 「いじめ防止授業」生徒5000人の現場から』

栗岡 まゆみ/著 文芸社 2015年

本書では、「いじめから子供を守ろうネットワーク」東京代表の筆者が、いじめの背景を分析し、防止のために学校・家庭・社会それぞれでできることを具体的にアドバイスしています。

今を生きる大人の責任として、子どもたちの未来のために何ができるのか。筆者は本書を通して問いかけています。

2016年1月20日(水曜日) vol.140掲載

 

『三十年後』

星一/著 新潮社 2015年

いわき市出身の実業家であり政治家、星一。彼が大正7年に出版した小説を「ショートショートの神様」として知られる息子、星新一が要約し、孫娘のマリナが監修したのが、この本です。

タイトル通り30年後の大正37年(実際の昭和23年)を想定して書かれたこの話には、単なる夢物語ではない、作者の未来社会への祈りが込められているようにも感じられます。

巻末には「資料編」として、星一や星家に関する情報が紹介されています。

2015年12月21日(月曜日) vol.139掲載

 

『ごん狐はなぜ撃ち殺されたのか ― 新美南吉の小さな世界』

畑中章宏/著 晶文社 2013年

「北の賢治、南の南吉」と称される児童文学作家・新美南吉(1913-1943)の『ごん狐』は、半世紀以上にわたり国語教科書に掲載されてきました。

困難な時代のなかで彼が生み出した作品には、どのような思想が宿っているのでしょうか。本書は、新美南吉の作品世界から発せられる問いかけに、今日的な意味を見出そうとしています。巻末には「資料編」として、星一や星家に関する情報が紹介されています。

2015年11月20日(火曜日) vol.138掲載

 

『グループでもできる ビブリオトーク「わくわく」「どきどき」する本の紹介方法』

笹倉剛/著 あいり出版 2015年

これまで、本の紹介方法と言えば「ブックトーク」や、本県でも高校生による県大会が行われる「ビブリオバトル」が主流でした。本書で紹介している「ビブリオトーク」は、そのどちらとも違う紹介技法です。「チャンプ本を決めない」「発表者は複数人でもよい」など小・中学生にとっても実践しやすいものになっています。

実際に小学生が行った記録も載っており、これからビブリオトークを実践する際の手引書としても有効な一冊です。

2015年10月20日(火曜日) vol.137掲載

 

『岩波新書で「戦後」をよむ』

小森陽一[ほか]/著 岩波書店 2015年

戦後70年を「岩波新書」で振り返ります。10年ごとに、それぞれの時代を表す3冊を選び、3人の識者が、社会背景を織り交ぜながら読み解きます。歴史をたどるだけでなく、それぞれの時代感覚を追体験するように読むことができます。1949年から2015年まで、途切れることなく刊行されている岩波新書ならではの試みであり、ブックガイドとしても活用できます。

2015年9月24日(木曜日) vol.136掲載

 

『松陰の歩いた道 旅の記念碑を訪ねて』

海原 徹/著 ミネルヴァ書房 2015年

現在放送中の大河ドラマでも話題になった吉田松陰。本書では松陰が日本中を旅した足跡が見て取れる記念碑とその土地でのエピソードが紹介されています。全国各地にある記念碑の多さから松陰の根強い人気がうかがえます。また、足跡を辿ることで幕末の動乱の中を生き抜いた松陰が何を思い行動したのかを感じられます。県内からは会津・いわき・須賀川にある記念碑が解説されています。

2015年8月20日(木曜日) vol.135掲載

 

『 福島の原風景を歩く』

髙橋貞夫/著 歴史春秋社 2015.6

相馬民謡、川俣軽目(かるめ)羽二重(はぶたえ)、常磐炭田、半田銀山、東山温泉…。

心の遺産ともいうべき福島の原風景。図表や写真を交えた時代・風景の変遷描写が、そこに生きた人々の暮らしを鮮明に浮かび上がらせます。民謡の歌詞、楽譜が多数収録された相馬民謡の章は一読の価値あり。相馬地方の美しい原風景が、民謡の節とともに瞼の裡に映し出されるかのよう。

郷土を知る「しるべ」となりうる一冊です。

2015年7月21日(火曜日) vol.134掲載

 

『 民主主義の本質と価値 他一篇』

ハンス・ケルゼン/著 岩波書店 2015

オーストリア出身の公法学者・国際法学者ハンス・ケルゼン(1881-1973)の代表作であり、時代に合った新訳をという要望により、約30年ぶりに再版されました。

「・・・自らについての自由な批判が可能であるということこそ、民主主義がもたらし得る、他の政治体制にまさる長所ではないか」(序文より)

本書は、現代の自由な批判のもとで再読されることにより、新たな意義を得るのではないでしょうか

2015年6月22日(火曜日) vol.133掲載

 

『子どもと本』

松岡享子/著 岩波書店 2015

本書は、「子どもの読書に関心はあるけれども、子どもの本については詳しく知らない…」という人達が読み手として想定されています。“昔話はなぜ子ども達を引き付けるのか”や“どのような本を選べば良いのか”など、身近に子どもがいる全ての人々にとって参考になるテーマで、語りかけるように書かれています。インターネットやスマートフォンが欠かせない時代にあっても、本は子どもを幸せにする確かな手立てであることが感じられます。

2015年5月20日(火曜日) vol.132掲載

 

『走れ!移動図書館』

鎌倉幸子 著 筑摩書房 2014

東日本大震災直後、1つのプロジェクトが立ち上がります。それは被災地に移動図書館を走らせること。単に本を届けるということではなく、その活動の中から市民協働の輪を築こうというものでした。本は「つなぐ」ものと著者は言います。内戦終結後のカンボジアに8年間赴任し、小学校に図書館をつくる活動体験が教えてくれた「本の力」です。今も南相馬市の仮設住宅を移動図書館は走り続けています。

(※県立図書館では9月25日に著者の講演会を開催する予定です)

2015年4月20日(月曜日) vol.131掲載

 

『サン=テグジュペリと星の王子さま』

ビンバ・ランドマン/文・絵 鹿島茂/訳 2014.12

これまでも数多くの伝記絵本を著してきたビンバ・ランドマンが新作の主人公に選んだのは、『星の王子さま』の作者でパイロットのサン=テグジュペリ。

飛行機や詩を愛した幼少期から、第二次世界大戦の最中に交信を絶つまでの、彼の生涯が描かれています。詳細な伝記ではありませんが、砂漠が好きだったり母親によく手紙を書いていたりといった一面もうまく表現されています。

2015年3月20日(金曜日) vol.130掲載

 

『戦後史のなかの福島原発 開発政策と地域社会』

中嶋久人/著 大月書店 2014

原子力の平和利用を提唱した1953年のアイゼンハワー米大統領演説からあの3.11まで、福島原発をめぐる歴史をたどります。

当時の政治的背景や開発重視の社会情勢の中、原子力に関わったそれぞれの立場を歴史学的にとらえようとしています。福島県立図書館の「東日本大震災福島県復興ライブラリー」コーナーにある 一冊です。ぜひご活用ください。

2015年2月20日(金曜日) vol.129掲載

 

『デカルトの悪魔はなぜ笑うのか 100のアナロジーで読む素晴らしき科学の世界』

ジョエル・レヴィ/著 創元社 2014.4

難解な式や理論のせいでとっつきにくさが先立つ科学という学問。その世界がいかに魅力に満ち溢れているかを、分かりやすく伝えてくれるのがアナロジー(たとえ話)なのです。有名なシュレティンガーの猫をはじめ、時計じかけの宇宙、デカルトの悪魔など、本書では7つの分野を100のアナロジーを通して紹介しています。

科学への理解を深めるきっかけとして、おすすめの一冊です。

2015年1月20日(火曜日) vol.128掲載

 

『分とくやま・野﨑洋光の常備菜でつくる和のお弁当』

野﨑洋光/著 世界文化社 2014

古殿町出身で、名店「分とく山」の総料理長を務める野﨑洋光さん。著書も多数あり、わかりやすい説明が人気です。本書はアイディアが豊富に盛り込まれたお弁当レシピ集。

彩り鮮やかなお弁当の写真も魅力のひとつです。

美味しく体にやさしい上に、常備菜を使うため、お財布にもやさしく作れます。お弁当の基礎も紹介されていますので、初心者の方でも安心です。野﨑流「和のお弁当」をぜひお試しください。

2014年12月22日(月曜日) vol.127掲載

 

『きっぷのルールハンドブック』

土屋 武之/著 実業之日本社 2014

どうしてきっぷを買うと、電車に乗れるのか。そもそも、きっぷとは何なのか。SuicaなどのICカードの仕組みとは・・・。日頃当たり前のように利用している電車ときっぷには、不思議なことが沢山あります。鉄道専門ライターである著者が、それら一つ一つの疑問を噛み砕いた言葉と図で解説しています。

電車に乗る際、試してみたくなる豆知識がいっぱいの一冊です。

2014年11月20日(木曜日) vol.126掲載

 

『古典を読んでみましょう』

橋本治/著 筑摩書房 2014

著者は「古典を読めばためになる」とは言いません。その代わり、昔と今で全く異なる句読点の事情や文章を書くとき重視するポイントのこと、有名な「春はあけぼの」にも新しい解釈をつけられることなどの話を通して、古典文学の多様性を軽やかに語ります。

著者ならではの視点が冴える、読んで楽しい古典の入門書です。興味が湧いたら、本書で紹介されている古典を読んでみましょう。

2014年10月20日(月曜日) vol.125掲載

 

『八月の六日間』

北村薫/著 角川書店 2014

主人公は雑誌の編集者。休みには単独で山へと向かいます。

携行品はどうするか、頂上を極めるか体力を優先するか…そんな選択の連続。また、職業人として、年齢を重ねてきた女性として味わってきた、仕事や交友にまつわる喜びや悲しみが語られます。

彼女がリュックに入れる文庫本にもご注目。自然の描写も美しく、尾根を渡る風が頬に感じられるような、繊細ながら力強い一冊です。

2014年9月22日(月曜日) vol.124掲載

 

『わかりやすく説明する練習をしよう。』

リー・ラフィーヴァー/著 庭田よう子/訳 講談社 2013年

日常生活を円滑に送るにあたってコミュニケーションは欠かせないものです。本書は「相手が納得する伝え方」に重点を置き、わかりやすく効果的な説明ができる「説明上手」に必要なポイントを紹介しています。

先に具体的な例を出し、そこから何が重要かを解き明かしていく手法は、著者の「木を見るよりも前に、森を見る」という考えを表しているようで、非常に読み易くまとめられています。

2014年8月20日(水曜日) vol.123掲載

 

『会津の歌舞伎史を訪ねる』(歴春ふくしま文庫42)

渡部康人/著 歴史春秋社 2014

奥会津博物館文化財等研究員である著者は、田島祇園祭で知られる南会津町出身。本書では、古文書の分析や実地調査を通じて、会津若松城下や南山御蔵入領で華々しく繰り広げられた歌舞伎の姿に迫ります。歌舞伎の熱狂の奥に、会津藩の財政状況が透けて見えるのも読みどころ。

巻末に南山御蔵入領内の農村舞台の一覧もあります。

2014年7月22日(火曜日) vol.122掲載

 

『資料検索入門-レポート・論文を書くために』

市古みどり/編著 上岡真紀子・保坂睦/著 慶應義塾大学出版会 2014

本書には大学図書館員が編著に携わり、各図書館のオンライン蔵書目録の使い方から、ウェブ上での論文や統計データなどの学術的資料の探し方まで紹介しています。その上で、入手した情報を使い、どのように考え、論文に活かしていくか丁寧に記されています。

論理的な思考の組み立て方やそのために必要な情報の取捨選択、活用の仕方など、仕事の面でも役立つ情報が詰まった一冊です。

2014年6月20日(金曜日) vol.121掲載

 

『「闇学」入門』

市古みどり/編著 上岡真紀子・保坂睦/著 慶應義塾大学出版会 2014

日本の夜は世界でも格別に明るいことをご存じでしたか?夜中電気が点り、歩くのに困る真っ暗闇には縁のない現代日本。でも昔の日本人は、闇夜と仲良く暮らしていました。

胎内めぐりや百物語、蛍狩りなど闇に親しむレジャーから、「朝、光を浴びないとどうなるのか」という健康に関する話題まで、ナイトハイカーの著者が紹介します。

2014年5月20日(火曜日) vol.120掲載

 

『読む時間』

アンドレ・ケルテス/撮影 創元社

学校で、公園で、電車で、窓辺で、ベッドで、さまざまな場所で読んでいる人たちの姿が写された写真集です。本、新聞、手紙などを、子どもから大人までさまざまな人が読んでいます。それぞれの「読む」時間とは、つかの間、自分だけの思考ができる時間ではないでしょうか。

谷川俊太郎氏による巻頭詩「読むこと」と一緒にお楽しみください。

2014年4月21日(月曜日) vol.119掲載

 

『岩波茂雄 リベラル・ナショナリストの肖像』

中島岳志/著 岩波書店 2013

2013年、岩波書店は創業100年を迎えました。

創業者である岩波茂雄については、既にいくつかの伝記が出版されています。本書の著者は、かつて伝記執筆のために収集され、岩波書店に保管されていた膨大な資料群を、再び整理・検証し、まったく新しい岩波茂雄像を描き出すことに挑戦しています。

一古書店から始めた出版人の信念と生涯を、丹念に読み解く評伝です。

2014年3月20日(木曜日) vol.118掲載

 

『3・11を心に刻むブックガイド』

草谷桂子/著 子どもの未来社 2013

2013年、岩波書店は創業100年を迎えました。

創業者である岩波茂雄については、既にいくつかの伝記が出版されています。本書の著者は、かつて伝記執筆のために収集され、岩波書店に保管されていた膨大な資料群を、再び整理・検証し、まったく新しい岩波茂雄像を描き出すことに挑戦しています。

一古書店から始めた出版人の信念と生涯を、丹念に読み解く評伝です。

2014年3月20日(木曜日) vol.118掲載

 

『こんな家にすんでたら』

ジャイルズ・ラロッシュ/作 千葉茂樹/訳 2013 偕成社

時代も地域も様々な15の家々を紹介している絵本。支柱の上に建てられた家や屋根に玄関がある家など、不思議な構造の謎を気候や生活形態、時代背景などから分かりやすく説明しています。秘密基地のようなツリーハウスも紹介されており、もしもこんな家にすんでたら、という想像を働かせる楽しさを教えてくれます。明

2014年1月20日(月曜日) vol.116掲載

 

『21世紀に残すふくしまの味』

福島民報社/編 福島民報社

綿々と受け継がれてきた県内各地の「ふくしまの味」をまとめた本書。町おこし的側面の強いB級グルメとは異なり、正月などの年中行事や慶弔ごとなど、人々の生活の節目節目に寄り添ってきた福島ならではの味があります。レシピだけでなく、由来や食文化も学べる一冊です。

2013年12月20日(水曜日) vol.115掲載

 

『自民党と公務員制度改革』

塙和也/著 白水社

明治期以来の日本の政治・行政が官僚主導であった「官僚内閣制」の打破を目的に掲げられてきた「公務員制度改革」。2008年の福田政権下で具体化しかけた中で、永田町と霞ヶ関、財界と労働界の攻防などが絡み、2009年の麻生政権で迷走。なかなか前に進まない背景を綿密な取材をもとに鋭く分析する政治ノンフィクション。

2013年11月20日(水曜日) vol.114掲載

 

『国史大辞典を予約した人々 百年の星霜を経た本をめぐる物語』

佐滝 剛弘/著 勁草書房 2013 白水社

図書館でも盛んに活用されている、吉川弘文館の『国史大辞典』。その初版は明治41年に刊行されました。当時、高価なこの日本史辞典を、予約購入した人々がいます。文人、学者、華族、書店、学校、そして図書館。一見無味乾燥な『予約者芳名録』を読み解くことで、明治の時代背景や、書物をめぐる歴史が垣間見えてきます。

2013年10月21日(月曜日) vol.113掲載

 

『ぼくは、図書館がすき』

漆原宏/著 日本図書館協会 2013

日本各地の図書館の日常を写した写真集です。赤ちゃんと一緒にお話会を楽しむおかあさん、移動図書館の本を夢中で選ぶ子どもたち、作業着姿で熱心に調べものをする人、ゆったりと新聞を読むおじいさん。あらゆる年代の人が、生き生きと図書館を利用しています。すてきな笑顔をたくさん見つけることができる写真集です。

2013年9月20日(金曜日) vol.112掲載

 

『舟をつくる』

関野吉晴/監修・写真 前田次郎/文 2013 徳間書店

武蔵野美術大学文化人類学教授の関野氏が、教え子達と一艘の丸太船を作り、日本人のルーツを辿る旅に出るまでが書かれた本著。手ずから木を切るだけでなく、使用する道具も原材料から集めて作る、根気のいる日々。それでも皆、楽しそうに制作に取り組んでいます。

2013年8月20日(火曜日) vol.111掲載

 

『山の仕事、山の暮らし』

高桑信一/著 山と渓谷社

只見のゼンマイ小屋・檜枝岐の山椒魚漁・猟師や蜂飼いなど、日本の山で生き、山を生活の糧としてきた人々の暮らしを、著者が10年の歳月をかけて取材し綴った物語。のびやかな山棲みの暮らしばかりでなく、日々変化を続ける現代社会において、変わらないものと、変わっていくことの切なさや厳しさに気付かされる一冊。

2013年7月22日(月曜日) vol.110掲載

 

『カメラが撮らえた会津戊辰戦争』

「歴史読本」編集部/編 新人物往来社

おなじみの松平容保や徳川慶喜の写真や、砲撃の爪跡が残る明治7年当時の鶴ヶ城天守東面の写真のほか、白虎隊記念館で所蔵する「白虎隊自刃の図」(佐野石峰・筆)など、会津戊辰戦争の戦況を伝える豊富な写真・絵図を紹介。

2013年6月20日(木曜日) vol.109掲載

 

『比喩表現の世界 日本語のイメージを読む』

中村 明/著 筑摩書房筑摩選書

なにかをなにかに喩えることで、作家達は、通常の表現では伝えきれないものを書きあらわそうとしてきました。日本近代文学の作品中に登場する、豊潤で膨大な比喩表現の数々。見知っていた物の新しい見方、捉え方を発見できる、想像力の刺激される一冊です。

巻末には、紹介した比喩の主要イメージ索引と出典索引つき。

2013年5月21日(火曜日) vol.108掲載

 

『学び続ける力』

池上 彰/著 講談社(講談社現代新書)

ニュース解説に定評のある池上彰さんの知識はどのように培われたのか、どうしてわかりやすく 伝えることができるのか。それは、“学び続ける力”に理由があるのではないでしょうか。池上さん自身の学習方法を伝授しながら、学ぶことの楽しさを思い出させてくれる1冊です。

2013年4月22日(月曜日) vol.107掲載