折本 1帖 31cm 彩色画12枚
菅原白竜画 明治14年
山形県令三島通庸は、明治9年(1876年)から明治14年(1881年)にかけて、栗子隧道(米沢と福島を結ぶ幹線道路)を切り開きました。
この画集は、出羽国時庭村(現・山形県長井市)出身の南画家菅原白竜が、明治14年(1881年)7月、完成間近の栗子隧道を歩き、その眺望に感動し、景色を12枚の彩色画として描いたものです。
白竜はこの画集を3冊作り、1冊を開通式の際明治天皇に、もう1冊を自家版とし、最後の1冊は、隧道を案内した、伊達郡湯野村(現・福島市)の高橋百菜翁に贈りました。当館所蔵のこの画集は、高橋百菜翁に贈られたものです。巻末にこの旨の書き入れがあります。