鈴木勇人/著 幻冬舎メディアコンサルティング 2022.2
建築家である著者は、歴史的建築物の再生・活用に関する様々なプロジェクトに携わってきました。本書では、これまでに著者が関わってきた再生プロジェクトを紹介し、歴史ある建築物を残し、活用していくことは、地域の活性化につながると解説しています。
再生プロジェクトの事例では、旧堀切邸や福島市写真美術館などが取り上げられており、それら建築物がどのような過程を経て再生され現在に至るのか、技術的側面やコンセプトも含め記されています。また、地域住民や関係者とのエピソードも描かれており、建築物に対する人々の思いや願いを感じることができます。
長きにわたり地域に存在してきた伝統的な建築物をどうしていくべきなのか、建築物のこれからについて考えさせられる一冊です。
2022年6月20日 vol.217掲載